先端分野で活躍する修了生

平井佑希(2007年 未修者コース修了)
東京弁護士会所属(新61期)所属 ライツ法律特許事務所勤務

理系から未修で法曹を志し、充実した講義を経て
知財法を得意分野として活躍

私は、法曹をめざして理系分野から純粋未修で入学しました。現在は特許を中心に知財事件を主に扱う弁護士として活動しています。振り返ると、YNU法科大学院の知財法分野の教員は非常に充実していて、大変恵まれた環境でした。

知財法は、特殊な法分野だと感じられるかもしれませんが、その基本には民法があり、実務のなかで民法の基本書にあたることも多いのです。また、近年よく議論されている、複数主体が権利侵害に関与するようなケースでは、民法の共同不法行為の議論や刑法の共犯理論などが参考になります。訴訟法についても、特許権侵害訴訟を規律するのは民事訴訟法ですし、審決取消訴訟では行政事件訴訟法についての知識も要求されます。幅広い法分野について学ぶことのできたYNU法科大学院での3年間は、実務家となった今でもゆるぎのない基礎として活かされています。合格までには、くじけそうになることもあると思いますが、学ぶことのすべては将来の自分を支えてくれるので、恵まれた環境を生かして合格を勝ち取ってください。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2013年4月)

長谷川裕一(2008年 未修者コース修了)
第二東京弁護士会所属(新00期)所属 足立・ヘンダーソン・宮武・藤田法律事務所勤務

YNU法科大学院は、租税法務や国際企業法務等の領域で活躍する「先端的」な法曹の育成に努めています。租税法領域でご活躍の修了生弁護士の方に、YNU法科大学院の授業や現在のお仕事のやりがいについてお話頂くと共に、租税法科目担当の岩﨑政明教授から応援メッセージを頂きました。

国際的な課題に視野を広げる学び--
国際取引の活性化に携わることで世界平和に貢献する

Q1:法科大学院に入るまでの経歴や進学の理由を教えて下さい。

大学法学部からYNU法科大学院に進学しました。大学生のころは、法科大学院への進学を視野に、憲法や刑法のゼミに参加し勉強していました。司法試験に合格することが進学の理由、目下の目標でした。勇ましい将来の夢などを抱いてはいなかったように思います。

Q2:どうして租税法を勉強しようと思ったのですか?

司法試験の選択科目に何を選ぶか、手探りの状態でした。そうした中、YNU法科大学院のカリキュラムにいろいろな租税法の授業が用意されていたので、もしかすると面白いかもしれないと思って租税法を勉強しはじめました。

Q3:YNU法科大学院の租税法の授業はいかがでしたか?

履修者も多く、授業内容も様々で、国際租税の実務で問題となっている課題について議論するなど充実していました。租税法を選択科目として選んだ私にとっては司法試験の合格にも繋がっていたと思います。
〔編注:長谷川さんは司法試験の租税法で1位を取られています。〕

Q4:YNU法科大学院で租税法を学んだことは、今のお仕事に繋がっていますか?

司法修習後に国税庁への入庁を選択するきっかけとなりました。その後、国際的な租税の分野を取り扱うことの多い法律事務所からお話があり、この分野で著名な所長のもとで働く貴重な機会はまたとないと考え転職しました。身近に留学生も多い国際色豊かなYNU法科大学院で租税法を勉強したことは、国際的な問題に視野を広げる意味でも良かったです。YNU法科大学院での勉強は、今の仕事に間違いなく繋がっていると思います。

Q5:今のお仕事の内容ややりがいを聞かせて下さい。

現在の法律事務所では国際的な取引を中心に租税法領域も含めた仕事をしています。国際的な二重課税、三重課税を排除し、海外からの投資や通商を活性化させ、当事国の経済的な関係の発展に寄与していることに強いやりがいを感じますし、そうした国際的な取引の活性化が世界的な福祉と平和への貢献にも結びつくものと信じています。

Q6:租税法をこれから学ぼうとしている後輩にメッセージをお願いします。

個人・法人の行う経済活動を租税法の角度から接近し、その法律関係を学ぶことによって新しい発見があるかもしれません。そうした新しい発見を楽しみ、そして身につけ、大航海に出航してみてはいかがでしょうか。広大な海へ漕ぎ出すためのバックアップ体制がここYNU法科大学院にはあると思います。

※所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2013年4月)

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