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修了生メッセージ②(2011年修了)

YNUで身につけた原点回帰の思考方法が複雑に絡み合った事実をときほぐす 許 明香(2011年 未修者コース修了)

平成24年に司法修習を終え、法テラスのスタッフ弁護士として、刑事国選事件・民事扶助事件を中心に仕事をしています。YNU法科大学院で出会った実務家教員に、弁護士とは依頼者のストレスを代わりに引き受ける仕事であると教わりましたが、刑事国選事件や民事扶助事件は、まさにその言葉通りだと実感しています。

また、実際の事件は、法科大学院で勉強する教材と違って、解決への道しるべが何もない状態で手元にやってくるため、何を検討すればよいのかさっぱりわからないときがあります。そんなときこそ、民法演習で繰り返し行ったことを思い出して、必ず条文と制度趣旨に立ち返るようにしています。そうすると、複雑に絡み合った事実がほどけていくことがあります。困ったときは原点に立ち返るという思考方法、当たり前だけど一番大切なことをYNUでしっかりと身につけることができ、本当によかったと思っています。

所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2013年4月1日更新)

実際の案件をもとに積み重ねた実践力や少人数演習の討論の重要性 渡辺翔太(2011年 未修者コース修了)

私は、各種訴訟案件や、顧問先からの会社法・労働法等に関する法律相談を担当しています。弁護士になったばかりの頃、顧問先の企業から、株式と相続についての法律相談がありました。会社法の条文を開くのは久しぶりでしたが、まさに3年次の商事法務演習で学んだ内容だと思い出し、回答することができました。YNU法科大学院では、実際の記録をもとに課題を作成し、それを用いて授業を行っています。その積み重ねによって、司法試験合格のためだけではなく、実務で生きる形で法律の知識を身につけることができたのだと気づきました。

また、ボスの法律相談に同席するたびに、弁護士とは依頼者あっての仕事だということを学んでいます。法律の仕組みを正確に伝えることはもちろんですが、依頼者が何を望んでいるのかを感じ取り、それに合った回答をすることが求められます。その点でも、少人数の演習の授業で、先生方や友人と討論をした経験が生きていると思っています。
勤務を開始してまだ4ヶ月ですが、実務を見据えて授業が行われていたことを実感する日々が続いています。

所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2013年4月1日更新)

自分が本当に望んでいる道に踏み出し本気で取り組み、未来を拓く 佐々木啓人(2011年 既修者コース修了)

現在、介護福祉関係の企業で、訪問介護(ホームヘルパー)と、介護職員養成施設での事務・管理業務を行っています。私は、二度目の司法試験の終了後、すぐに就職活動を開始し、6月には本格的に取り組んでいました。さまざまな業種、職種を調査するなかで、介護業界の人員不足や市場拡大等の情報から興味を持ち、最終的に8月末には内定をいただくことができました。

法科大学院修了後の就活は厳しいといわれていますが、私は司法試験の合否や法曹の道にこだわらず真摯に行ったので、その思いが伝わり採用に結びついたのだと思います。司法試験も、自分では力が出し切れなかったと感じましたが、思いがけず合格していました。このような幸運もあるので、受験生の皆さんは最後まで諦めずに試験に臨んでほしいです。 

就活の難しさから法科大学院への進学をためらっているなら、自分が本当に望んでいる道へと一歩を踏み出すことです。本気で取り組めば、道は必ず拓けます。YNU法科大学院での学びは、将来にわたって私自身を支える基盤となり、社会にも役立てられると信じています。

所属や肩書は、掲載当時のものになります。(2013年4月1日更新)


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