特別企画:修了生座談会

YNU法科大学院で学んだことが今の仕事にどういかされているか

高橋:現在のお仕事のやりがいについて教えてください。また、法科大学院で学んだことで、現在のお仕事につながっていることがあればお話しください。

藤田:弁護士になって7年目になりますが、ずっと弁護士でいることが楽しくてしょうがないです。顔が直接見えないだれかのためにやる仕事ってたくさんあると思いますが、私たちはひとりひとり目の前にいるこの人を助けたいと思って、そのためにいろいろ頑張って、うまくいくとその人が助かるのが目に見えてわかるという仕事なので、感謝されればそれはそれでありがたいですし、そういう人と人との触れ合いの中で自分ができることがあるというのはすごくやりがいがあります。
人と議論をしながら終着点を見つける作業は、まさに弁護士がやらなくてはならないことですが、その部分は、YNU法科大学院で同期や先生と議論をしながら学んでいく中で培われたものだと思います。つらいときに助けになってくださる同期や先生たちともつながっていますし、弁護士会の先生方とのつながりもロースクールでできた宝物です。

山岸:この仕事のやりがいというのは、ふたつとして同じ事件はないということでしょうか。ひとつひとつ事件、事案が異なるわけで、日々新鮮な気持ちで仕事しています。多くの人にとって弁護士に依頼をするということは、人生の一大事。責任の重さを常に感じています。実務で難しい事案にぶつかったときは、法科大学院で学んだ、初見の問題から法律的な組み立てを考える思考訓練が役に立っています。

若松:私はいわゆる町弁といわれる、個人の方のお手伝いをする仕事をしています。人の人生の深いところまで関われることにやりがいを感じています。刑事事件などでは、その人の人生は判決によって大きく変わります。そこに関わって、本気で戦い、守っていけるというところもやりがいを感じますね。
私と関わったことがきっかけになって、意識が変わってくれる人もいるので、毎回、そうなってほしいと思って取り組んでいます。精神的な消耗は激しいですが、変ってくれた時の喜びは大きくて、そこがやりがいであり、大変な点でもあります。

横山:現在の仕事は、多種多様な事業を対象にしているので、日々知的探究心を充足することができます。特に会計検査院は、若手のうちから責任や裁量が大きい仕事を任されます。そこにやりがいを感じますね。地方出張が多くて体力的にはなかなかハードであることが大変な部分でしょうか。
今の仕事に不可欠な、相手の話を聞いて反論再反論という思考を即時に行う力、文献をあたってリサーチする力は、法科大学院の授業で培われたと思っています。

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Photo : 桜の時期の学内

Photo : 法学資料室は豊富な蔵書を備える

Photo : 学生に指導する藤田さん